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雪月花

第1章 冬のある日

佐野―佐野美紀は夏から秋にかけて付き合った女子だった。

告られたのは1学期の終業式の日。

別に好きでも無いし、てか正直誰?ってレベルだし、どうでもよかったから、好きにすれば?と答えた。

誠司には贅沢者!と叱られたが。

だが、佐野と付き合い始めて分かった。

こいつは顔しか見てねぇんだって。

イケメンと付き合ってるって自分に惚れているんだって。

別にナルシストじゃないが、今までの経験上、俺はイケメンの部類に入るらしいことは知っていた。

外見だけで中身を見ないで色々言われるのは、腹が立って仕方がない。

そうやって目立つのは嫌いだ。

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