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南の龍

第11章 刻ん家


喧嘩なんて身近にありそうで意外に無いもの……


だと、南高に通うまで思ってたけど、意外にあった。

むしろ、今は一歩隣行けば喧嘩がある感じだ。

恐いとかはないけど、できるだけしたくないものだ。

誰だって痛いのを嫌う。

ただ、その痛みを乗り越えて頂上から見る景色を見てみたいとは思う。

人を見下すとかじゃなくて下の者を守る。自分が一番なんだって……。

……そんな…刻が羨ましい。

何もしなくたってみんなに慕われ…、憧れられる。

そのみんなが世間一般でくずと言われる人間であろうが、誰も慕わず、憧れもしないくずより100倍ましだ。

こんなことは、なにがあったって刻達には言わないけど……。

なんて、考えていたら輝が刻の横で気持ち良さそうに寝ていた。

寝顔も相変わらず可愛い輝の顔を無償に殴りたくなったのは言うまでもない。

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