
南の龍
第11章 刻ん家
書き終わった輝は歪めた顔をこっちに向けた。
「笑うなって言ったのに……」
「だから、『頑張る』って言ったじゃん」
「美椰、初めから笑ってたじゃん」
「いや、頑張ったんだよ?でも無理だったんだよ」
「美椰の馬鹿」
「……」
そんな可愛い顔で言われたら何も言えなくなるじゃねぇか。
「ご飯出来たわよ」
すると、刻母がちょうどいいタイミングで声をかけてきた。
「それにしても、美椰チャンと輝クンがそろうとにぎやね」
「だろ?」
「えぇ。うちだけじゃすごく静かだもの」
「うわぁ。うまそ」
輝はテーブルに置かれてる料理を見てそー言った。
