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南の龍

第2章 出会い

イケメンはいつの間にか私達の前に来ていた。

「刻さん、おはよぅございます」

「あぁ」

あぁって、あぁって!
おはようって言われたらおはようって返すのが当たり前だろうが!

「お前が高野美椰だな」

トキと言われたやつは私の方を見てそう言った。

「なんで、私の名前知ってんの?」

「……」

「も、もしかして……す、ストーカーとか言わないよな」

「はぁ?」

「美椰!そんな訳ないだろバカ!」

「でも、名前知ってるし」

「……」

「だからってなんでストーカーなんだよ!」

「ストーカーかなと…」

「来い」

「……」

「えっ、楠木だろ?」

「はぁ?」

「俺は木下だし、どー考えてもお前だろ」

「マジか」

「早く来い」

「いってらぁ!」

木下は呑気に私に手を振ってる。

……ムカつく。

てか、こいつ何様だよ。

来いって、来いって、来いって!!

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