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南の龍

第4章 南龍


訳が分からなかった。

キスしてると分かっているのに頭は真っ白で…。

初めてのキスの筈なのに懐かしいと思っていることも…。

しっかりキスの感覚を味わっていることも…。

たったキスなのに私の心臓はあり得ないくらいドキドキしてることも…。

刻が好きとかじゃなくて、キスにドキドキしてる感じ。

唇が離れた瞬間刻が抱き締めてきた。

抱き締め返しなんて絶対しないけど、抵抗はしなかった。

頭が真っ白の中で私って意外と純粋だなぁなんて思っていた。



我に返ったとき私はテンションが可笑しかった。

どっちが我だったのか分からないくらい。

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