南の龍
第4章 南龍
あれは、私が初めて購買に行った日…──。
「おばちゃん!パンちょうだい」
「なにがいい?」
「なにがおすすめ?」
「苺ジャムパンとか?」
「甘いの無理!喉乾くし!」
「焼きそばパンは?」
「ありえない!なんで炭水化物と炭水化物組み合わせんの!神経狂ってる!」
「ん〜ピザパン!」
「チーズ嫌い!ありえない!不味い!てか、伸びなくていいからね!」
「ははは。んーとね〜、じゃぁメロンパンは……あっでもメロンパンも甘いか」
「ううん。メロンパン大丈夫。それにする」
「そぅ、良かった」
「飲み物はグレープジュースね」
「はい、分かったわ」
私もいい迷惑な客だ。