南の龍
第8章 守るから
私は辺りを見渡す。
コンクリートで出来た廊下。
部屋も何部屋かある。
「なぁ、ここどこ?」
「“devil”っていうBARの地下だ」
いつの間にか私の近くに来ていた金髪が答えてくれた。
「BAR?」
「そう。北校のやつが仕切ってる」
「高校生の癖に?」
「いや卒業生もいる」
「そか」
「ただ、前田組も絡んでくるから普通はむやみに手ぇ出さない」
前田組とは、結構有名な組式だ。
薬とか犯罪とか普通にするから危ない。
「えっ、じゃあダメじゃん。私助けちゃ」
「今回はしたっぱのやつが勝手にしたことだから大丈夫だ」
「ふ〜ん」