テキストサイズ

南の龍

第9章 祭り


「なんだよ!二人ともあんまり乗り気じゃないな」

私はあからさまに拗ねた顔をする。

「あぁ」

刻は肯定……。

「そんなことない」

俊は否定……。


もう、私病んでやる。

刻は素直すぎるし、俊も嘘つくならつくでもっとうまくついてほしい。

「もぅ、二人とも嫌いだ」

「美椰!俺は楽しみだぞ?」

「ゔ〜、輝だけだよ私の気持ち分かってくれんのは」

「うん!俺、美椰好きだもん!」

輝はきらきらスマイルを私に向けてくる。

「もういい!刻と俊は留守番だ!」

「「無理」」

「な・ぜ!」

「危ない」

俊が言う。

「私子供じゃないし、大丈夫だよ!」

「守るって言った」

刻が言う。

「な・に・か・ら!あんな人混みで誰も襲ってこないよ!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ