南の龍
第9章 祭り
来た道を戻って行くと、ヤンキーであろう集団が見えてきた。
その中には当たり前のように刻と俊がいた。
喧嘩をしてるわけではなく普通に喋ってるだけだから仲間なのだろう。
刻は喋っている気配はないけど……。
てか、私はこの集団の中に入らないといけないのだろうか。
私は少し歪めた顔で輝を見た。
けど、あの集団を見て何が嬉しいのかにこにこしていた。
輝の神経が理解できない。
と言うより、あれは目立ちすぎだ。
通る人通る人が怯えていたり、目をそらしていたり、あからさまに睨んでるやつもいる。
けど、喧嘩を売ってくるやつはいない。
まぁ、さすがに10人くらいの集団に売るやつはいないか。