天馬の飼い方
第2章 ふざけんなっ
「とりあえず…そうだなぁ…。
よしっ!」
空乃はもう一度部屋を出ていった…
かと思うと、その手に2つのものを握ってすぐに戻ってきた。
「じゃあ、はい。天馬君、口開けてくれる?」
「ぜってぇやだ。」
「天馬、自分の立場わかってるのかなぁ〜。
今すぐ殺してもいいんだよ?」
空乃が豹変した。
喋りかたはいつもと同じ、俺をからかうような少し優しい雰囲気だが
目つきが…鋭く光っていた。
こいつ、本気だ…っ
それが解った途端に、全身が冷えて震えだした。
「あら?震えさせちゃった?
大丈夫だよ〜。天馬がいい子にしてくれたら殺したりしないから〜」
だからね、口開けられるよね?
それは、悪魔の囁きだった。
こんなん…まじで…ふざけんな…!
心の中で悔しさを噛み殺して、俺は大人しく従った。