天馬の飼い方
第3章 地獄
「あっ!やっぱり大きすぎたかなぁ…。
切れちゃったね。抜こうね〜天馬君。ごめんねぇ。」
空乃は心底反省したように、眉根を上げて謝ってきた。
ずるずると抜かれていくそれすら、痛いようで気持ちいい。
って淫乱かよ!俺は!
「んっ…いたッ…」
中で角度がかわり、痛みに顔をしかめると、空乃は慌てた。
「えっ、痛かった?そんなつもりじゃなかったんだけど…。もう抜けるからねぇ。」
「ははっ。な、んでお前が…慌ててんの?」
今まで見たことなかった空乃の一面に、思わず笑ってしまった。
だって誘拐した相手が痛い痛いって言ったって普通そんな焦らないだろ?
「天馬君が笑ってるくれるの、初めてだよ〜。」
ようやく抜けたエネマグラを横に投げ捨てて、空乃は俺を抱き締めてきた。
「退けよ!」
「天馬君、誘拐されてるんだよ?少しは態度、改めなよ〜。
じゃ、僕は君のために根回ししてくるねぇ。いい子で待ってるんだよ、天馬君。」
空乃は部屋から出ていった。
俺はまた一人で呆然と部屋を眺めていた。