RAIN
第7章 諦められない想い《翔side》
今日一日全くもって身が入らない。締め付けるような頭痛に悩まされ、何もやる気にならず、時間が経てば経つほどどんどんと体温が上昇してくる気がする。
やっぱり休めばよかったか?
昼休みになり、それぞれが好きなように昼食をとっている中、自分の席でお袋が用意してくれた弁当を出してみるが、やはり食欲は一向に湧かなかった。
「あれー、なんも食ってないじゃん!」
……うるさい奴がやってきた。
「うるせーなぁ……。てか大声出すな。頭に響く」
ズキズキ痛む頭を抑えながら、大声の主を睨んでやる。
「ん? あれ、なんか顔色悪くね?」
同じ教室にずっといながら今頃かよ。美樹なんてすぐにわかったっていうのに。
応えるのも面倒くさいから無視すると、駿平は空いている前の席に座り、俺の方にと前屈みになってきた。
「なんだ、気色悪いな」
素直に意見を述べるが、駿平は気にも止めていない。
「あれ、どうなったんよ?」
「あれって?」
急に意味のわからない話題に入られても困る。
さらに俺へと顔を近づけ、周囲を気にしながら珍しく声を潜める。
「だから、好きな人に会えたのか?」
駿平なりに昨日の件はかなり気になっていたらしい。
しかし駿平の好奇心と心配は、今の俺にはありがた迷惑でしかなかった。
忘れようとしている俺の苦労を知らず、心の傷をさらに拡げようとしているこいつが心底ムカつく。確かに真相を知らないとはいえ、もう少し配慮してもらいたい。
やっぱり休めばよかったか?
昼休みになり、それぞれが好きなように昼食をとっている中、自分の席でお袋が用意してくれた弁当を出してみるが、やはり食欲は一向に湧かなかった。
「あれー、なんも食ってないじゃん!」
……うるさい奴がやってきた。
「うるせーなぁ……。てか大声出すな。頭に響く」
ズキズキ痛む頭を抑えながら、大声の主を睨んでやる。
「ん? あれ、なんか顔色悪くね?」
同じ教室にずっといながら今頃かよ。美樹なんてすぐにわかったっていうのに。
応えるのも面倒くさいから無視すると、駿平は空いている前の席に座り、俺の方にと前屈みになってきた。
「なんだ、気色悪いな」
素直に意見を述べるが、駿平は気にも止めていない。
「あれ、どうなったんよ?」
「あれって?」
急に意味のわからない話題に入られても困る。
さらに俺へと顔を近づけ、周囲を気にしながら珍しく声を潜める。
「だから、好きな人に会えたのか?」
駿平なりに昨日の件はかなり気になっていたらしい。
しかし駿平の好奇心と心配は、今の俺にはありがた迷惑でしかなかった。
忘れようとしている俺の苦労を知らず、心の傷をさらに拡げようとしているこいつが心底ムカつく。確かに真相を知らないとはいえ、もう少し配慮してもらいたい。