RAIN
第8章 告白《翔side》
俺の姿を見て、拓海さんは諦めたように小さく息を吐き、ドアを更に開ける。
「……どうぞ……」
不本意ながらも俺を中に招いてくれた。
その拓海さんの行動に、俺は笑顔で返した。
やっと面会を許され、ほっと安堵の息を吐く。
「今お茶いれるから……」
「お構いなく!」
それでも拓海さんは台所へと姿を消す。すぐ近くにいるというのに、拓海さんが離れてしまったという事実だけで途端に不安になってしまう。
いつからこんなに弱い精神になってしまったんだろうか。
それよりも視界が少しぐらつく。やっぱり無理しただろうか……。
視界が回っていて吐き気までしてくる。嗚呼、気のせいか世界が暗くなってきている。これはいよいよヤバい。限界が近いらしい。
だけどまだ倒れている場合ではない。ここまできて、やっと拓海さんと会えたのに、肝心のことをしないで突っ伏してる場合じゃないんだ。
だんだんと真っ暗になりかけている視界の中で、やっと捉えたのは白いシャツと両手に見覚えのあるマグカップらしき物体。
「……大丈夫か? なんか具合悪そうだけど……」
霞んでくる意識の中で心配した声音を拾う。
「だ、大丈夫です……」
「いや……、大丈夫って顔色じゃないだろ?」
心配してくれる拓海さんが俺の傍に寄り、ボォーッとしている俺の額に拓海さんの掌が当たる。
「……っ!? 熱があるじゃないか!」
温和なイメージの拓海さんが声をあげる。
「……どうぞ……」
不本意ながらも俺を中に招いてくれた。
その拓海さんの行動に、俺は笑顔で返した。
やっと面会を許され、ほっと安堵の息を吐く。
「今お茶いれるから……」
「お構いなく!」
それでも拓海さんは台所へと姿を消す。すぐ近くにいるというのに、拓海さんが離れてしまったという事実だけで途端に不安になってしまう。
いつからこんなに弱い精神になってしまったんだろうか。
それよりも視界が少しぐらつく。やっぱり無理しただろうか……。
視界が回っていて吐き気までしてくる。嗚呼、気のせいか世界が暗くなってきている。これはいよいよヤバい。限界が近いらしい。
だけどまだ倒れている場合ではない。ここまできて、やっと拓海さんと会えたのに、肝心のことをしないで突っ伏してる場合じゃないんだ。
だんだんと真っ暗になりかけている視界の中で、やっと捉えたのは白いシャツと両手に見覚えのあるマグカップらしき物体。
「……大丈夫か? なんか具合悪そうだけど……」
霞んでくる意識の中で心配した声音を拾う。
「だ、大丈夫です……」
「いや……、大丈夫って顔色じゃないだろ?」
心配してくれる拓海さんが俺の傍に寄り、ボォーッとしている俺の額に拓海さんの掌が当たる。
「……っ!? 熱があるじゃないか!」
温和なイメージの拓海さんが声をあげる。