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Soul Of Blood

第1章 村と一本の電話

第七話 弱点

ズバァッ!

バァンッ! バァンッ!

村に様々な音が鳴り響く

「おらぁ!」

「くらえ!」

「ふんっ!」

大量の敵の前にしてたった三人で争っている

血や肉塊が飛び散りいつしか戦場は赤く染まった

「くそっ!どんだけいるんだよ!?」

ショットガンを撃ちながらカイトが叫ぶ

「その内全滅する!頑張れ!」

それに答えるかのように男性も叫ぶ

「ん?」

ここでロイはあることに気付く

(そういえば、あいつが銃撃する時にどこ狙ってたっけ?)

戦いながらも記憶を探る

『チェックメイト(王手)』

(あ、まさか)

試しに怪物に向かって頭目掛けて撃った

『グガッ!』

見事に命中して頭から大量の血が露出した そして怪物はその場に崩れ落ちた 崩れ落ちた怪物はピクリと動かない

(やはり!)

ロイは確信した

「奴らの弱点は【頭】だ!頭を狙え!」

ロイは仲間に叫ぶ

見つけたのだ 【弱点】を

「何!?」

「武器は何でもいい!頭を狙え!」

そう叫びながらも二丁拳銃で次々に怪物の頭を撃ち抜き倒していく

「おらぁ!」

前に現れる敵を次々と倒していくが…

ブウゥン!

「!?」

あまりの事で分からないが、後ろから風を切る嫌な音が聞こえた

その音を聞いた時から世界がスローモーションに見えた

振り返らなくても分かる二つの気配…

---ん?二つ?---

一つは怪物で、ではもう一つは?

スパァンッ!

何かが斬れた鮮やかな音で弾かれ世界は戻る

気付けば怪物が倒れている 首から上は無く、断面からはポタポタと一定のリズムで血が垂れている

「お前、観察力がいいな」

「お前…」
           気付けばあの男性が片手に刀を持ちながら立っている         
「ただ、周りが読めていないのが欠点みたいだな」

刀をギラギラと光らせる

「悪ぃな」

「これで一つ借りだ」

と、手を伸ばして来た

ロイはへへッと苦笑いをしてその手を受け取る

「二人共!そこから離れろ!」

ここで割って叫び声が飛び込んだ

「一気に片付けるからな!」

「「…」」

だいたいは予想した

あいつ…手溜弾を使う気だ

「「うぉぉっ!!」」

二人は全力疾走する

やや遅れて爆発の音が響いた

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