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第6章 「すとっぷ!」




「私、嬉しかった。キョウタさんに会えて。それも、同じ大学で。

初対面の人にアドもらうのだって初めてだし。

高校のとき、初めて付き合った彼氏がいるんだけど一年で別れたの。好きな子ができたって。ショックだった。それから何人か告白されたけど、いつか捨てられるのだったら、付き合わない方がマシだって。


でも、今のキョウタさんの言葉・・・嬉しかった。・・・っ、うっ」

「お、おい、陽菜子?」
気がついたら涙が出ていた。


「その事があってから今までその彼としか付き合ってないの。初めてもあげちゃったし。・・・。」


ぎゅっっ

「!」
キョウタは陽菜子を抱き締めた。凄い力で。

「俺が彼氏になったらそんなこと、ないからね。」
陽菜子は抱き締められたまま目を丸くした。

「うん。ありがと。


こ、告白の返事だけど・・・。わ、私で良ければ、その、お願いします」


キョウタはそれを聞くと陽菜子を一旦離し、顔を見つめてかするような口づけを交わした。
「こちらこそ・・・、よろしくな。」
と、小さな声でつぶやきながら。

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