機動戦士ガンダムδ
第2章 デルタの幻影
二機の《ギラ・ドーガ》はどちらもミサイルポッドを構えている。
確認を終えると同時に、ミサイルが煙の緒を引いて飛んでくる。
一瞬早く敵の動きを感じ取ったクロードは、ミサイルの嵐のなかを掻い潜っていく。
「二機同時は辛いか…。」
「こちらエリシア、《ガンダムデルタカイ》クロードに通達、サイコミュ兵器の操作ははじめてかもしれないけど、感応波を拾ったサイコミュがそれを増幅して、あとはファンネルにダイレクトで伝えてくれるはずよ。」
「了解!」
確かに使ったことはない、だが、脳から発する感応波にしたがって動くことはわかる。
「やるしかない!」
「いけっ!フィン・ファンネル!!」
キュン!という甲高い音と共に、背部の二機のサイコミュ兵器がスラスター光を発して、ジグザグの軌道を描いて敵へ飛んでいく。
目をつむり、脳からの指令と直感的に把握した広大な空間にいる敵の位置を意識する。
カッと目を見開くと同時に上下左右と取りかんだフィン・ファンネルから、メガ粒子の拡散弾が敵を襲う。
メガ粒子の奔流に飲まれた一機の《ギラ・ドーガ》は、蜂の巣になり、穴だらけになったあと鮮やかな光輪となる。
(あとは…頼む。)
残留思念が頭に響く。
これだけは何度経験しても吐き気を覚える。
人が果てるときに発する正真正銘の最後の思い。大きな戦闘では、これ以上の断末魔が頭を引き裂こうとする。
「ごめんなさい…!」
一言呟き、もう一機に気を配る。
「サイコミュ!?畜生!やりやがったなぁ!」
仲間の死に怒りを発した《ギラ・ドーガ》のパイロットは雄叫びをあげながら、アックスを構えスラスター光を焚く。
「まだやるか!」
クロードは、姿勢制御バーニアで体制を整えたあと、後ろにフィン・ファンネルを二機引き連れて、急接近する。
確認を終えると同時に、ミサイルが煙の緒を引いて飛んでくる。
一瞬早く敵の動きを感じ取ったクロードは、ミサイルの嵐のなかを掻い潜っていく。
「二機同時は辛いか…。」
「こちらエリシア、《ガンダムデルタカイ》クロードに通達、サイコミュ兵器の操作ははじめてかもしれないけど、感応波を拾ったサイコミュがそれを増幅して、あとはファンネルにダイレクトで伝えてくれるはずよ。」
「了解!」
確かに使ったことはない、だが、脳から発する感応波にしたがって動くことはわかる。
「やるしかない!」
「いけっ!フィン・ファンネル!!」
キュン!という甲高い音と共に、背部の二機のサイコミュ兵器がスラスター光を発して、ジグザグの軌道を描いて敵へ飛んでいく。
目をつむり、脳からの指令と直感的に把握した広大な空間にいる敵の位置を意識する。
カッと目を見開くと同時に上下左右と取りかんだフィン・ファンネルから、メガ粒子の拡散弾が敵を襲う。
メガ粒子の奔流に飲まれた一機の《ギラ・ドーガ》は、蜂の巣になり、穴だらけになったあと鮮やかな光輪となる。
(あとは…頼む。)
残留思念が頭に響く。
これだけは何度経験しても吐き気を覚える。
人が果てるときに発する正真正銘の最後の思い。大きな戦闘では、これ以上の断末魔が頭を引き裂こうとする。
「ごめんなさい…!」
一言呟き、もう一機に気を配る。
「サイコミュ!?畜生!やりやがったなぁ!」
仲間の死に怒りを発した《ギラ・ドーガ》のパイロットは雄叫びをあげながら、アックスを構えスラスター光を焚く。
「まだやるか!」
クロードは、姿勢制御バーニアで体制を整えたあと、後ろにフィン・ファンネルを二機引き連れて、急接近する。