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機動戦士ガンダムδ

第3章 襲撃

「どう言うことだ…?」
顔つきが険しくなる。
「分かりません。ただ、今はリミッターをかけて、起動はしていないようですが…。」
リミッターをかけるほどの影響力。
間違いなく単なる兵力補充ではないだろう。
だが、そこから先がわからない以上、迂闊に軍上層部の考えに首を突っ込むのは得策とは言えない。
「誰に聞いた…?」
「アルダ艦長です。」
「よし、もういっていいぞ。」
「ふぅ…なんの尋問ですか?」
「いちいちかわいくねぇ奴だな、さっさと行け。」
かってに呼び出しておいて、用件がすめばさっさと帰れとは、沸々と腹の奥底で煮えたぎるものがあるが、喉元までにとどめておく。

一人休憩室で、コーヒーを片手に窓の外に広がる星の輝きと果てしなき闇を眺める。
そして、一人ごちた。
「何を考えている…。」
呟きは、漆黒の闇に、星のひとつになるように、こだますることもなく消えていった。

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