俺はもう、
第4章 *どっちが大事?...
「痛っ・・!!!」
「大丈夫、慣れるから。」
「無理無理無理・・・!!!」
翔太が中指の第一関節まで入れた瞬間、ストップをかけた玲奈。
瞳に溜まった涙がこめかみの方へと伝って流れた。
「・・・ごめんなさぃ・・・・」
足をクロスさせて両手で股を押さえると、翔太はゆっくりとベッドから降りた。
「・・河野くん・・・?」
「一本だけ」
私と付き合ってから続けてくれてたはずの禁煙ー・・・
部屋を出て行く河野くんはテーブルに無造作に置かれたタバコとライターを乱暴に取り去っていった。