麗しの蓮の姫~炎のように愛して~【BL】
第3章 孤独な貴公子
「なっ、お前」
「ウチの見世の妓も言ってたよ。あれほどの良い男なのに、翠月楼に来ても妓生には見向きもしないのは、やっぱり普通じゃないのかもってさ」
「馬鹿を言え! 私は極めて正常かつ健康な男だ。間違っても、ソチラ方面の趣味はない、断じて、ないッ!!」
皇秀龍という男、二十歳になってもいまだ独身、更には、これまで幾度も縁談が持ち込まれたにも拘わらず、すべて断っている。
おまけに、今は表向きは浄蓮という見せかけだけの恋人がいることにはなっているものの、さりとて、その恋人の存在を知る者は少なく、秀龍は女っ気が全くないと周囲からは思われている。
実は、あまりの潔癖ぶりに〝皇才偉どののご子息はアチラの気があるのではないか?〟との良からぬ噂が立っているのだ。つまり、秀龍が同性愛好者、つまり衆道との噂が真しやかに流れている。
「ウチの見世の妓も言ってたよ。あれほどの良い男なのに、翠月楼に来ても妓生には見向きもしないのは、やっぱり普通じゃないのかもってさ」
「馬鹿を言え! 私は極めて正常かつ健康な男だ。間違っても、ソチラ方面の趣味はない、断じて、ないッ!!」
皇秀龍という男、二十歳になってもいまだ独身、更には、これまで幾度も縁談が持ち込まれたにも拘わらず、すべて断っている。
おまけに、今は表向きは浄蓮という見せかけだけの恋人がいることにはなっているものの、さりとて、その恋人の存在を知る者は少なく、秀龍は女っ気が全くないと周囲からは思われている。
実は、あまりの潔癖ぶりに〝皇才偉どののご子息はアチラの気があるのではないか?〟との良からぬ噂が立っているのだ。つまり、秀龍が同性愛好者、つまり衆道との噂が真しやかに流れている。