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近づいて

第3章 足元

(あ、やべぇ、カバン学校に置きっぱだ。)

薄暗い帰り道のなか一人で歩く。
にゃーお、と一匹の猫が輝の足のそばを通りすぎていった。

-

ルルルルル…。


携帯の着信音が鳴る。
メールだった。
二つ折りにしてある携帯をパカッと開き、内容を見た。

『ねえ、瞬~。
今日暇ならあたしの家きて?
瞬としたくなっちゃった。』

あの女とは別の女からだった。

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