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第17章 変調


「昨日は単に保健室まで運んでもらっただけ。そのあとは私、すぐ家に帰ったよ」


 昨日のことをできる限り思い出さないようにしながら、悠理はいつもの様子でそう言った。

 それでも遥は納得しかねるようにしばらく黙っていたが、悠理に握られている自分の手を見つめて口を開く。


「……本当に?」
「うん。心配してくれてありがとう、遥ちゃん」


 悠理がそういって小さく微笑むと、遥は珍しく俯いたまま「そう……」と笑顔を浮かべずに頷いた。

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