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第17章 変調


 ――変に、思われたかな……。

 昼休みが終わり五限目の授業が始まった頃、悠理は四限目までと同じく授業になど耳を傾けていなかった。

 しかし、思い悩んでいる内容は少し違ったものだった。

 先ほど遥の見せた、どこか悲しそうな表情が頭から離れないのだ。

 ――嘘だってバレてるのかも……。

 だからこそ、自分には打ち明けられないことなのかと、遥は傷ついたのかもしれない。

 普段は強気で頼れる遥だからこそ、そう思えば罪悪感を覚えずにはいられなかった。

 だが、それでも、やはり言えるわけのないことだ。

 ――ごめん、遥ちゃん。

 心の中でそう呟くと同時に、引き出しから携帯のバイブ音が聞こえてきた。

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