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第17章 変調


「だ、大丈夫かい?」

 教師へ告げたとおりに保健室へとやってきた悠理に対し、保健教諭である三ヶ島(みかじま)は驚いた顔で彼女を椅子に座らせた。

 それというのもスカートの裾を握りしめる悠理の表情は真っ青で、体調が悪いだろうことは一目瞭然だったのだ。

 そんな三ヶ島の言葉に、悠理は淡々とした口調で「気分が悪くて」と呟く。


「ベッド、貸してもらえませんか」
「そりゃまあ、貸してあげるけど……」


 そういって黒縁メガネの奥で気遣わしげな表情を浮かべながら、三ヶ島はカーテンで仕切られているベッドへと悠理を案内した。

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