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第18章 校内散歩


 しかし、そんな彼女の言葉を制するように三ヶ島が言葉をつづけた。


「それに、今は静かに休ませるのが最優先。君たちはもう帰りなさい」


 どこか厳しい口調に三好は反抗的な表情で口を開いたが、それを止めるように小野寺が彼女の腕を引く。


「三好さん、仕方ないよ。私たち、いても何もできないし……」
「それは、そうだけど……」


 納得しかねるように口をとがらせる三好だったが、結局あきらめるように項垂れてこくりと頷いた。


「わかった、帰る……」
「うん」


 ちらりと心配そうにカーテン越しにいる悠理へ一瞥した後、二人はとぼとぼと扉の方へ向かっていった。

 そんな様子へさすがに罪悪感を感じたのか、三ヶ島が「今日メールでもしてあげるといい」と声をかける。


「うん、そうする」


 しょんぼりと落ち込んだ二人は、そういって保健室を出て行った。

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