季節を重ねていく度に。
第2章 告白
ある夏の暑い日。
あたしはマックでいつめん4人と喋っていた。
「いやー、華いい感じじゃぁん。
付き合ってもう3週間?」
「まぁねー、おかげさんで」
「ははっ、てかさあんた桜井のことなんて呼んでんの?」
芸能人の記者会見の質問みたいに聞く親友、里美(サトミ)に
あたしはハッとした。
付き合って3週間だけどあたし、
桜井って呼んでる…!!
「ま、まさか華…」
「さ…桜井って呼んでる(笑)」
「は!?あんたそりゃないっしょ!!」
だって今まで桜井、だったし
急に千尋なんて呼べないよ……
ん?
そういや付き合いたての頃に
『華って呼んでいい?』
『もち!おっけー!』
こんな会話してたな…
ちくしょー!あたしもその時に切り替えときゃ良かった!!
「あんた桜井とヤる時もあんっ…桜井…とか切なげに言ってんの!?」
「ちょっ!ユリ!」
ユリというかわいい親友はバンっとテーブルを叩いてあたしに訴え、真面目に語る。
「え…もしかして、まだ桜井とヤッてないの?」
「ヤッてないよ!悪かったね!」
みんなは桜井の性欲の強さを知っているからかなり驚いていた。