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秘密の時間

第15章 ◇感情

〝さくら…〟

〝松田さん、スキ…〟


いつ人が来てもおかしくない状況なのに、そんな事お構いなしな位松田さんとの時間に酔いしれる


「さくら、そろそろ戻らなきゃ
せっかく塗り直した口紅が台無しだな」
松田さんが笑う。

先に私が戻る

オジサマと高野さんは変わらず楽しそうに飲んでいた


「さくらちゃ~ん、こっちおいでー」
相変わらずどこかのホステスにでも言うかのように私を隣に呼ぶ(笑)

高野さんが私に席を譲る
気分が良いのかペースの早いオジサマ

「こんなの松田に見られたら怒られちゃうな~」
と笑いながら言う。

「松田代理と相原さんはどのようなご関係なんですか?」高野さんが聞く。

私が口を開く間もなく、扉が開き松田さんが言う。

「昔からの部下だよ。あ!高野、残念な事に旦那いるから手は出すなよ(笑)」

「えー!結婚してるんですか⁈
それは残念だなぁー」と高野さんも笑で返す。

私が既婚者だから変に疑われないようにしてくれたんだね。オジサマはニタニタしていた…
長い付き合いのオジサマにはわかるのかな?

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