偽恋
第8章 暗闇と安らぎ
私は怖くて震えた…
声も出なかった。
ガラガラガラッ
ドアが空いた瞬間。私は涙が溢れてきた…
だってそこにいたのは…
「玲那!!大丈夫か?怖くなかったか?」
そう。松室くんだったのだから。
「どっどうして此処がっ?」
「岸から聞いたんだよ。閉じ込められてるって…なんで助けなかったのか聞いたら、お前が助けないと意味ねーだろって言われちまった」
岸くんのさっきの言葉…
そういう意味だったのね。
ありがとう…
心の中で岸くんに感謝した。
「それよりこんなところ…誰が閉じ込めたんだよ?」
あ…そうだった。安心しきっていて忘れてた…
心の中で凄く迷った。
が、言うことにした。