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あなたのそばで笑っていたい

第3章 学校

《プシューっ…》


電車がきて二人で乗った。


窓際に外を見ながら立つ。


『あれ?
今日はけんとバイト休みじゃなかった?』


私は思い出したように、けんとを見る。


『佐々木さん、体調悪いらしくて、代わりにでるんだ。』


(そうだったんだ…。
大丈夫かな…。)


『私も佐々木さんの代わりに出れるから電話しようかな。』


(今のお店に入った頃からお世話になっているパートのおばさん。
私も手伝えることがあれば…。)


『あ…。
良いよ。体調悪いなら休ませてあげたほうが。なっ。』


『それもそうだね…。』


お店までは高校から2駅、家まで1駅。


それ以上遠い場所は許されなかった…。


私が私でいられる場所。


1駅でも、家から離れていられる場所。



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