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あなたのそばで笑っていたい

第9章 大きな一歩

ここから更に登っていった場所、
そこにおじいちゃんのお墓がある。


おじいちゃんの好きだった山や川が見渡せる。


お兄ちゃんの車に乗りお墓に向かった。

『おじさんとおばさんは、来れないの?』


運転中のお兄ちゃんに聞く。


『親父とお袋は去年は別の車だけど来たんだ。
墓参りも一緒にした。
けど…3つも県が離れてるし、
遺影は実家にあるから、
東京にすんでるオレの方が近いだろって墓は任されたんだ。』


『何でお父さんに頼まなかったんだろ…。』


『…。』


お兄ちゃん黙ってる。


『何か…知ってるの?』


運転中のお兄ちゃんをチラッとみて静かに聞いた。


『えみの両親が離婚してから…
えみがおじさんに可愛がられてないなんて思いもしなかったんだ。

よく静岡の実家に一人で来てたんだ。

じいちゃんにも仕送りしてたみたいだし。

じいちゃんがえみを可愛がってたから、
じいちゃんの手伝いに行かせてるって。

…それが、再婚して別人のようになったってお袋が。

何か言い合いになったらしくて…それきり。

だから葬儀の時以来会うのも連絡すらもしてないらしい。

えみの話聞くと再婚からじゃなく…
離婚後ずっと変だったんだな。』


もともと世間体を気にする人だった。


家と外では違う用にも感じてた…。


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