彼に溺れた美女
第7章 残り5日
胸が苦しい
これが恋って言うのかな、
でも今日はもう帰りたい
このまま帰りたいのだが
バッグを教室に置いたままだ
涙をふいて
深呼吸をし
教室へ入った
ガラッ
すごい視線を感じる
顔を上げずに
自分の机までいき
かばんをとり、
「優、今日は先帰るわ、急用できちゃってさ…」
静かな教室に私の声だけ
響く
「じゃあねッ…」
涙が出そうになり
教室から走ってでた
「おいっ!待てよ!!」
ガシッ
腕を捕まれた
「離して…」
「お前なんかあったのか?」
「別に、」
「嘘つくなよ、様子がおかしいことくらい俺にでも分かる、なんでもいってくれなきゃわかんねーよ?隠し事なんてすんな」
「じゃあ優は私に隠してることはないの?私には隠し事なんてすんなっていうのに自分は隠してるじゃない!」
「お前…それ…「優なんて嫌いっ!大嫌いっ!」
つい感情的になってしまう
こんなこと思ってもいないのに
手をふりはらい
家に向かってひたすら走った