一万回目のプロポーズ
第11章 妨げ
「また後でつまみにくるから、置いといてよ」
『えー…』
「おだちんやるから」
俊司は、持っていた皿に乗っていたプチケーキを
あたしの口元まで運んだ
お、美味しそうなもの持ってるじゃないっすか…
『置いといて』
「だめ、口開けて」
『だって恥ずかし…!!///』
「いいから~」
強引にも程があるだろう
と言ってもいいくらい強引に
俊司はプチケーキをあたしの口に押し付けた
『ぶはっ!!』
潰れんばかりのケーキを助けるため、あたしは口を開けた
そしてあたしの口に飛び込んでくるケーキ
『さいてぇだ…』
あたしは唇に豪快についたクリームを
舐めとった
「また後でくるから」
俊司はそう言って、自分の席に戻っていった