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一万回目のプロポーズ

第11章 妨げ





「ちょっ、あんたわざとやったでしょ!?」



香織の怒鳴り声が、千尋に向けられる




「だから、謝ったでしょ」



「ふざけないでよ!!」




『香織っ、あたし、平気だから…』




千尋は、そう言うあたしをもう一度睨みつけ、

その場を去った






ドクン ドクン






心臓が



悲鳴を上げる







ドクンドクン






また



あたしは




こうやって…







「笹川君、大丈夫かい!?」



先生たちが
あたしのもとへ寄ってきた




あたしは椅子から立ち上がって、
『着替えてきます…』と

バイキング会場をあとにした






たぶん


千尋がやったところは

先生たちは誰も見ていない






それに




チクったりしたら





だめだ







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