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掌の浜辺

第1章 春 - story -

 ジリリリ-
 パァン
 「ン゛~~~」
 7時に鳴る設定をしたままだった。この目覚まし時計の大音量には本当にやられる。そう思いつつ、オレは再び夢の中へと誘われてしまった。
 (クカ-)

 パコ-ン
 10番ピンが倒れ、画面にはSPAREという文字が表示された。
 「すごいじゃん」
 「ohtk」
 ナオトは自分のことを指しながらそう言った。
 「はい?」
 「俺本番に強いから」
 「ふぅん」
 と冷やかに笑いながら、りょうこりんはボ-リングの球をそのレ-ンに投げつけた。
 ゴトン
 「あ-ん!またガ-タ-じゃん」
 (ゆうこりんは大丈夫ですよと声をかけていた)


球を転がしピンを倒す
だけなのに
思った通りに転がってくれない
投げるフォ-ムが悪いなら
変えられる
そうしたら
ボ-ルとかシュ-ズが自分に合っていないなら
マイボ-ルとかマイシュ-ズを用意するのが
本当にいいことなのかな
着飾って弱いところを見せないのが
本当にいいことなのかな
何となく
…そう思った

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