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掌の浜辺

第2章 秋 - heart warming -


 「眠たい」
 「飛行機で寝な」
 「うん」
 うち、叶と、ケンで週末3連休を使ってのプチ旅行。行き先は、あのリゾ-トスポット。今はちょうど空港に着いて搭乗手続きをしようと受付に向かうところ。朝早かったからちょっと寝不足気味だけどケンの言うとおり、飛行機で寝よ。
 「ちょっと待って早い」
 「すまん」
 キャリ-バッグを引きながらケンの後を追う。早歩きになるとき、とことん早いからむかつく(笑) 注意いくらしても直ってくれないのなんでぇ? って思うよ。うちが歩くの遅いってわかってて、せかすのやめてほしい。…でも今日は仕方ないよね。飛行機まにあわなかったらやばいし、
 「ごめん」
 「い-や今のは俺が悪い。ゆっくり行こ-な」
 「ありがと。でも飛行機ー」
 と言いかけたとき、ケンが言った、「ほら受付見えてきた」
 「うん」
 せかすのは変わんない。それとも安心させたかったのかな。どっちだろ(´・ω・`)

 「ご予約の確認をさせていただきます。……………」
 「はい」と答えていく。そして、
 「誠にありがとうございます。こちらが搭乗券となっております。午前7時37分の離陸となっておりますのでご注意ください。搭乗券につきましてですが、券の表面、離陸時刻の記載されております面の左下の、左矢印を下にしてそこをゲ-トに通してください。ピッという音が鳴りますので、そうしましたら通路をまっすぐ進んでご搭乗ください。よろしくお願い致します」

”わくわく”
久しぶりのあのリゾ-トスポット
高校生のときの卒業旅行以来
また
新しいイベントが
ちょうど始まったころだから
楽しみ
今度はパレ-ドがすごいみたいで
それを
いちばん心待ちにしている
デジカメいっぱい撮りそう
とか
いろいろ考えていたけど
いつのまにか寝たゃってた

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