テキストサイズ

ガーディスト~続編~

第1章 死んでもストーカーする男(前編)

お茶の準備をしていると、着替え終わった祐司が給湯室に入ってきた。
つばきの表情を見てクスッと笑う。



「なに膨らいでんだよ」



「だって…今来た依頼人、超感じ悪いんだもん」




つばきはお茶の葉を、急須の中に入れる。




「女性か?」



「うん、超美人」



「そうか…それでつばきは怒ってるのか?」



「違うよ!なんかバカにされたから…」




つばきが強く言うと、祐司はつばきの頭をポンポンと叩いた。




「つばきの気持ちはわかる。でも、どんな態度を取られても、依頼人は大事なお客様だ。俺たちは常に笑顔で堂々としていなければいけない」




「……」




「ここに来るお客様は、不安な気持ちを持っている。だからまずは俺たちのことを、安心で信用できる存在だと知ってもらわなければならないんだ」




「……そうだね、ごめん」




祐司の話を聞いていたつばきは、肩を落としてしょんぼりした。
そんなつばきを見て、祐司は苦笑する。




「つばき…」


「なに…」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ