ガーディスト~続編~
第6章 ハロウィンの夜に(後編)
「猛くんはね、ボディーガードするのは初めてだから、2人ともしっかりと指導してあげてね」
「はい」
軽く返事をした後、
「俺は白石護だ。よろしくな」
そう言いながら、猛の前に手を差し出す。
だが猛はフンと鼻を鳴らした後、護を無視して横を通り過ぎて行った。
「おい、いきなり無視かよ」
護の言葉に、猛はピタリと止まる。
「オレは群れるのが嫌いなんで」
振り向きながらそう言い放ち、祐司の席にドカッと座った。
「おい、そこは祐司の席だ」
「祐司?ああ、彼の…ね」
猛は意味深に呟いた。
「なんだ、祐司のこと知ってんのか?」
「さぁ」
とぼける猛に、護はキレる寸前だった。
「落ち着け、護」
圭吾は護の肩をポンポンと叩いた。
(なんなんだよ、こいつは~!!てか、何考えてんだよ、社長は~~!!)
こうして前途多難な日々は始まった。