ガーディスト~続編~
第8章 視えない男(中編)
名残惜しそうに、祐司の唇が離れた。
瞳を潤ませたつばきと目が合うと、祐司は少し困った顔をした。
「…ばか、そんな顔するな///」
「…え?あたし、どんな顔してた?///」
急に我に返って、恥ずかしくなる二人。
「と、とにかく無事で良かった」
祐司は恥ずかしくて、まともにつばきと向き合えない。
「うん…あ!浅井さんは!?」
祐司もハッとして、浅井に駆け寄った。
(失態だ…まずは依頼人の無事を確かめるべきなのに…)
どうもつばきが絡むと余裕がなくなる。
社長の言う通りだな。
祐司は浅井の首元に手を添えた。
「脈はある、大丈夫だ」
その言葉につばきはホッとする。
「どうしよう?ここにいても平気かな?」
「ああ…嫌な感じもしなくなったし大丈夫だろう」
念の為、祐司は部屋のあちこちを見て回った。
禍々しい気は一切ない。