ガーディスト~続編~
第8章 視えない男(中編)
「つばき」
祐司はつばきの腕を、自分の方に引き寄せた。
「今のうちに行ってくるといい」
そしてボソッと耳元で囁く。
「う、うん///」
祐司の息が少しかかったので、つばきは少し頬を赤らめながらトイレに向かった。
その姿を見届けると、祐司は無言で男を睨みつけた。
「…」
男も口端を上げながら、祐司を真っ直ぐに見据える。
2人の間に、見えない火花が飛び散った。
「ねぇ…おじさん、なんかあの2人怖いよ?」
明がコソッと浅井に耳打ちする。
浅井は困ったように苦笑した。
(若いっていいなぁ…)