ガーディスト~続編~
第2章 死んでもストーカーする男(後編)
鎌田の自宅を尋ねると、暗い顔をした母親が迎えてくれた。無理もない、昨日葬式を済ませたばかりなのだから。
焼香を済ませると、母親は鎌田の部屋に案内してくれた。
部屋はまだそのままだった。
お世辞でも綺麗と言える部屋ではなく、本や書類や衣服などが散乱しており、壁には至る所にアニメのポスターが貼られていた。
「いわゆるオタクってやつか」
護は、パソコンのそばに積み上げられたDVDを見ながら言った。
「素手で触るなよ」
白い手袋をはめながら圭吾が言う。
そしてパソコンが置かれてある机に狙いを定め、引き出しを開け、ぐちゃぐちゃになっている中からあるものを取り出した。
「ノート?」
圭吾はそれをペラペラとめくった。
そしてあるページで目が止まる。
「ありましたよ、事件を握るカギが…」
圭吾はその部分を、祐司と護に見せた。
「なんだこれ…」
そこには、日付と電車の時刻、乗車した車両の番号が2週間分記されていた。
「もしかして…鎌田が青木綾を探していた記録、ですか?」
祐司の言葉に、圭吾は大きく頷いた。
「鎌田と出会った時に思ったんです、もしかしたら一つのことに集中するタイプじゃないかってね」
一番最初の記録を見ると、時刻の隣に『女神現る!!』と書かれていた。
「おそらく鎌田が出会ったのは、青木綾本人ではなく、青木綾になりすました人物、つまり“女神”なのでしょう」
その時の記録は、
9月14日(金)
森が丘 7:20着《女神現る!!》
車両→3両目
「この後、土日月3日間は同じ時刻の電車に乗ってますが、“女神”は現れてないようですね」
圭吾は指でなぞり、順にチェックしていく。
「そして青木綾と会ったのが、21日(金)の7:15着の電車。“女神”よりも一本早いです」
「…てことは、“女神”は森が丘に7:20着の電車に乗ってるってことか!だけど、それを探すのはアバウト過ぎねぇか?」
確かに。
ましてや朝のラッシュ時間帯だ。
同じ車両に乗っているとも限らない。
焼香を済ませると、母親は鎌田の部屋に案内してくれた。
部屋はまだそのままだった。
お世辞でも綺麗と言える部屋ではなく、本や書類や衣服などが散乱しており、壁には至る所にアニメのポスターが貼られていた。
「いわゆるオタクってやつか」
護は、パソコンのそばに積み上げられたDVDを見ながら言った。
「素手で触るなよ」
白い手袋をはめながら圭吾が言う。
そしてパソコンが置かれてある机に狙いを定め、引き出しを開け、ぐちゃぐちゃになっている中からあるものを取り出した。
「ノート?」
圭吾はそれをペラペラとめくった。
そしてあるページで目が止まる。
「ありましたよ、事件を握るカギが…」
圭吾はその部分を、祐司と護に見せた。
「なんだこれ…」
そこには、日付と電車の時刻、乗車した車両の番号が2週間分記されていた。
「もしかして…鎌田が青木綾を探していた記録、ですか?」
祐司の言葉に、圭吾は大きく頷いた。
「鎌田と出会った時に思ったんです、もしかしたら一つのことに集中するタイプじゃないかってね」
一番最初の記録を見ると、時刻の隣に『女神現る!!』と書かれていた。
「おそらく鎌田が出会ったのは、青木綾本人ではなく、青木綾になりすました人物、つまり“女神”なのでしょう」
その時の記録は、
9月14日(金)
森が丘 7:20着《女神現る!!》
車両→3両目
「この後、土日月3日間は同じ時刻の電車に乗ってますが、“女神”は現れてないようですね」
圭吾は指でなぞり、順にチェックしていく。
「そして青木綾と会ったのが、21日(金)の7:15着の電車。“女神”よりも一本早いです」
「…てことは、“女神”は森が丘に7:20着の電車に乗ってるってことか!だけど、それを探すのはアバウト過ぎねぇか?」
確かに。
ましてや朝のラッシュ時間帯だ。
同じ車両に乗っているとも限らない。