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　清々しい朝。
　空は、青く晴れ渡った。
　七月の後半。

「いってきます」
　ジャージ姿で自宅を出る男子生徒。

　一昨日から、学生は夏休みになっている。

「うーんいい天気だ」
　両手を伸ばして背伸びをする。
この生徒の名前は、土居歩睦（ツチイ、アユム）
中学二年の１４歳。主人公です。

　歩睦は学校に向かって歩き出した。



「おはよう」
　隣の家のベランダからＴシャツにショートパンツの女の子が声をかけて来た。


「あ、おはよう」
　歩睦は、その女の子に笑顔で手をふる。

「練習？」
　彼女は菜畑遥香（ナバタ、ハルカ）
　歩睦の隣に住む同い年の幼馴染。

「ああ、もうすぐ大会だから！今度こそ優勝するぞ！」
　歩睦はガッツポーズをする。

　歩睦と遥香は、小さい時から仲良し。
　家も隣同士で、同い年。お互いの家を行き来している。
　周りは、付き合っていると思っているが、二人は異性として感じていない。
ただの幼馴染のまま。


「頑張ってねぇ」
　遥香は、ベランダに肘を付きながら、手を振る。

「おぅ！」
　片手を上げて手を振りながら、学校に向かって走り出した。