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精霊と共に 歩睦の物語

第10章 元に戻れるものは、戻して…





 こうして、夏の大会は終わった。



 歩睦は帰りの車中で家族を見ていた。

 真剣に運転している父。
 楽しそうに話をしている母と弟。


(頭の中がグチャグチャだ…)
 封をされていた記憶や情報が一度に流れ込んで、整理がつかない。

(頭痛くなってきた…)
 鈍い痛みが頭を支配している。

 窓に頭をあてて、外を見る。

(あぁぁ…いっそ、眠よ…)
 歩睦は車の後部座席で眠りについた。

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