
精霊と共に 歩睦の物語
第4章 橘様の浴衣の夜会
柾季と翼女が手を取って、踊っている。
二人のあの笑顔はとっても大切だ。
大事な計画もあるのに…
…大丈夫だよ…
後ろから楓の声が聞えると、違和感が消えた。
(先輩?)
歩睦は踊りの途中で後ろを確認する。
後ろは、かがり火が燃えている。
足元には自分の影しかない。
「止まるなよ…」
涼が歩睦をつつく。
「あ、ごめん」
歩睦は踊りのリズムを取って、輪の動きに合せて動く。
歩睦は、目で楓の姿を探す。
(先輩いない?)
楓がいた所には、紅葉が一人立っていた。
紅葉は不安そうな歩睦に気が付いて、小さく手を振っている。
踊りは無事に終わった。
「今年の浴衣の夜会は終了しました。参加者の皆さんに盛大な拍手をおねがいします」
司会進行の人が夜会の終わりを宣言する。
パチパチパチパチパチパチ
歩睦は、直ぐに輪から離れ、紅葉の側に行く。
「紅葉さん!先輩は?」
「心配しなくても大丈夫よ」
紅葉はニコッと笑う。
「もしかして…」
歩睦は胸に着けているペンダントを握る。
紅葉は柾季がこっちに歩いてきているのが見えた。
「歩睦くん。ほら、皆の所にいきなさい」
紅葉は歩睦の背中を押す。
「でも…」
歩睦は言葉を捜している。
「いいから…」
紅葉はそう言うと、少し離れた所にいる大人の方に歩いていく。
「紅葉さん…」
歩睦は少し考えている。
二人のあの笑顔はとっても大切だ。
大事な計画もあるのに…
…大丈夫だよ…
後ろから楓の声が聞えると、違和感が消えた。
(先輩?)
歩睦は踊りの途中で後ろを確認する。
後ろは、かがり火が燃えている。
足元には自分の影しかない。
「止まるなよ…」
涼が歩睦をつつく。
「あ、ごめん」
歩睦は踊りのリズムを取って、輪の動きに合せて動く。
歩睦は、目で楓の姿を探す。
(先輩いない?)
楓がいた所には、紅葉が一人立っていた。
紅葉は不安そうな歩睦に気が付いて、小さく手を振っている。
踊りは無事に終わった。
「今年の浴衣の夜会は終了しました。参加者の皆さんに盛大な拍手をおねがいします」
司会進行の人が夜会の終わりを宣言する。
パチパチパチパチパチパチ
歩睦は、直ぐに輪から離れ、紅葉の側に行く。
「紅葉さん!先輩は?」
「心配しなくても大丈夫よ」
紅葉はニコッと笑う。
「もしかして…」
歩睦は胸に着けているペンダントを握る。
紅葉は柾季がこっちに歩いてきているのが見えた。
「歩睦くん。ほら、皆の所にいきなさい」
紅葉は歩睦の背中を押す。
「でも…」
歩睦は言葉を捜している。
「いいから…」
紅葉はそう言うと、少し離れた所にいる大人の方に歩いていく。
「紅葉さん…」
歩睦は少し考えている。
