恋論! *-平凡ちゃんと2人の王子くん-*
第7章 想いと涙と王子様-*-*-陽side
あれから一週間。
私が怪我をしちゃって
脱リア充運動は
鎮まりつつあった。
そして佐野くんとは、
相変わらず進展なし。
ただ、御崎くんは
廊下ですれ違うと、
会釈するくらいになった。
愛[陽っ!大変大変!]
いきなり愛が教室に飛び込んできた。
陽[どした!?なんかあった?]
愛[うちの組の仲里(ナカザト)さん、
例のあの人に告るらしくて!]
仲里まの(ナカザト マノ)。
ゆるくカールした髪の毛に、
黒縁メガネに、ぱっちりした目。
あの子は、萩谷さんほどじゃないけど、今風で可愛し、モテる。
陽[え…! …で。でも…]
仲里さんが佐野くんに告白したとして、
OKされる確率は相当高く感じた。
それなのに、やっぱり
勇気は出てくれないんだ。
私には手が届かなさすぎる。
愛[でもじゃないよ!
仲里さんの親友の
斉藤(サイトウ)さんは、
御崎くんに告るんだって!
W告白ってやつ?]
斉藤梨花(サイトウ リカ)。
この子もすごく可愛かった。
どうしよう――。
やっぱり怖い。