自殺旅行
第3章 独房生活
夕食前。
『SD』が他の患者たちに、
「僕の彼女~~~」
と私を紹介。
「違います」
にこやかに。でもハッキリと否定しました。寝言は寝て言え★
一人大好き~♪ 友達は最小限に☆ 引き込もりのオタク★ でも・・・・・・職業病か笑顔で応対してしまう自分に少々うんざりです・・・・・・。
患者たちと話している所にヒョロ助がてこてこ通りかかりました。
「なんか・・・・・・少し慣れてきました~?」
ヒョロ助てんて~の深い意味はない笑顔が、私には『ニヤリ』に見えてしまう・・・・・・。
・・・・・・歪んでるな~私。ネジ曲がってるな~私。ヒネくれてるな~私。
夕食後。独房にハウス。
お隣『HR』ちゃんの大きな独り言。
「正直に言うけど私、この病院の中に好きな人がいるの~~~♪」
あら『HR』ちゃんったら☆ 大胆~♪
『HR』ちゃんの告白は続く。
「Aくん~Bく~ん! 早く私に会いに来~い! 早くしないと病院の中の好きな人に私を取られちゃうぞ☆ ・・・・・・さ~あ、誰が一番早く私を奪いに来るのかな? 一番早く来た人に私を・・・・・・あ・げ・ちゃ・う・ぞ☆」
わ~~お! 『HR』ちゃん、それを言ったらその病院の中の好きな人の一人勝ちだよ★
だってここは『保護室』例え家族だろうと入れない場所だぞ☆
あとあれね、もう少しだけでもボリュームを落としてくれると嬉しいのだけど・・・・・・あらあら『HR』ちゃん歌い出しちゃった♪
「やだ~~~私、歌も上手~~
~い☆ 自画自賛~~~~~♪ だって上手すぎるんだも~~~ん☆」
一人でキャッキャッ☆ とはしゃいでいた『HR』ちゃんだったが・・・・・・看護師『Sさん(♂)』に我が儘を断られ怒鳴った。
「Sさんのうんこーーーーーー!!! そのまま禿げてしまえーーーーーーーーー!!!!!!」
わたくし吹き出しそうになりましたわ! だって『Sさん』は『スキンヘッド』さんですから。禿げても何一つ変わらないでしょうから★
遠くで、
「ふぉーーーーーーー!!!!!!」
と、八十代の婆さんの鳴き声がする。