自殺旅行
第8章 カウントダウン
その後暫くして部屋をノックして入って来たのは、またおっちゃん!!!
「ん!!」
と手渡されたのはスーパーのビニール袋。おっちゃんさっさと部屋を出ていきました。
ずしりと重めの袋。同室のお姉さん方が見守る中、袋の中身を確認・・・・・・剥き出しの砂糖!!!!!!
大量です☆ だから! 私にこれを! どうしろとっっっっっ?!?!?!
お姉さん方大♪ 爆♪ 笑♪
「仮名さん、変なのに好かれるわね~~~」
「マスクマンも仮名さんの事、目で追っているし・・・・・・」
お姉さん方が言う『マスクマン』とはクリスチャン『NKさん』の事。
「ああ、『NKさん』は下に居たときにお断り済みです☆」
「『KMさん』も仮名さんを見付けると目を輝かせて近寄って行くじゃない」
「『KMさん』は主任さんから注意を受けました。気をつけてって」
さてさて、砂糖・・・・・・う~~~~~ん戦後間もなくだったらきっと貴重だったに違いないだろうけど・・・・・・本当にどうしろと? これは好意ではなく、新手の嫌がらせではなかろうか?
百十三日目
カウントダウン開始。退院まであと十日。
本日二月四日。快晴。
洗濯洗剤が無くなりました。洗剤の箱には『仮名』と偽名が書かれています。歯みがき粉も無くなりそうです。使い続けている歯ブラシはぼろぼろです。土曜日なので暇です。
図書館は混んでいますが、運よく一台空きました。でも時間は限定のままです。
グラウンドにはサッカーチームのおガキどもが・・・・・・なので、グラウンドの外周の外周をぐるぐるです。
広いな~~~。畑と果樹園を縫うように作られた道をランニング。