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自殺旅行

第3章 独房生活



二十一日目


「お通じどうですか? ありましたか?」

毎朝九時過ぎの検温で聞かれる質問。応えはもちろん・・・・・・。

「ないです・・・・・・」

「お通じの薬どうしますか? 今日の夜、寝る前に飲んでみますか?」

「・・・・・・・考えておきます」

そう・・・・・・・・・出ない・・・・・・・出ないのだよ! 『黄金』が!! 快便派だった私が! 今や立派な便秘っ子☆

・・・・・・・お腹P~P~♪ のが断然マシ!!! 便秘・・・・・・マジ・・・・・・超辛い・・・・・・もうね、頭の中『黄金』でいっぱいになるわけですよ!!!

死にたい!!! が隅に追いやられ・・・・・・出したい!!!!!! が頭の中を埋め尽くさんばかりに!

『生』とは? 『死』とは? ・・・・・・なんて哲学チックな問答はどうでもよくなるんですよ!

むしろ逆に「うるせーーーーよ!!! 黙ってろ!!! それどころじゃねーーーーーんだよ!!!」って感じに・・・・・・。

『黄金』は何故出ない? 『黄金』よ出ろ! 出たまえ!! いやいや、出てください!!! お願いしますから~~~!!!!!!!!!! ってな具合に脳内が『黄金』で・・・・・・ウンチさんのことでいっぱいになるんですよ!!!!!!!

もう・・・・・・本当に・・・・・・まさかこんなに悩まされるとは・・・・・・出たら出たで詰まるし・・・・・・出ないなら出ないで・・・・・・。

すみません私、ここに死にに来たのですが・・・・・・。




(どうか! 上手く! 逝けますように!!!)



なんて・・・・・・行く先々で神&仏に詣でたからかしら? 神の怒りかしら? 仏の顔も三度までかしら?

それとも『フン詰まりの神』でも降臨しちゃったのかしら?

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