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恋は甘い香りと共に

第1章 はじまり


「にしてもすごいよな、あの三人組」


「んーそうだね。マジうるさい」


慎之介はちょっと苦笑いをして私の方を見た。


「杏里には興味のない話しか」


「顔だけの男なんて所詮中は空っぽなもんよ」


周りの女子の目があるため声を潜めるがちょうどイライラしていて慎之介に畳みかけるように愚痴った。


「びっくりしたわよ。クラスじゃずっと三人組の話だし。『湊人様派?翔様派?悠様派?』って聞かれたんだよ?何同級生に様なんかつけてんだアホって感じ」


あれにはまじめに驚いた。


何様だよってかんじ。


「まあまあ。世の中やっぱ顔が良いもん勝ちだし」


「だったらあたし慎之介のがまし」


コンっと頭を軽く小突かれた。


「だったらは余計だよ!!」



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