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恋は甘い香りと共に

第2章 天気、あらし。




だが未だ私の腕をつかんでいるこの人以外に考えられない。


けどその声は普段聞いている金山悠のものよりだいぶ低く、そして黒かった。



さらに一人称も「僕」じゃなくて「俺」になってて。



…なになになんなのこのひと!



に、に、二重人格!?



私の思考がフリーズしているうちに彼はグイグイ引っ張って、気づけば廊下に出てきていた。



「ナイス、悠!」



そのまま翔が金山悠に引っ張られている方とは逆の手を持つ。


「ちょっと翔!」


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