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恋は甘い香りと共に

第2章 天気、あらし。





そう言った途端黄色い声が悲鳴に変わった。



え、何この悲鳴。



たじろいでいるとその悲鳴の中に「名前呼び」という単語が数多く聞こえて、失敗に気づいた。



最悪。今のは完っ全に私が悪い。



ちらりと見上げるとニヤニヤした顔で私を見る翔と目があった。



…今この瞬間意識を失いたい。



こうして私はもう二度と近づかないと決めた旧校舎に再び足を踏み入れることになる。



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