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恋は甘い香りと共に

第1章 はじまり




いつもの私ならこんな状況には陥らなかった。



このときの私はおかしかったんだ


...それとも、おかしかったのは、



「あらしちゃーん…って、あれ、お取り込み中?」



バンッと勢いよく出てきたのは金山悠だった。


この状況を見て目をまん丸にしている。


私の硬直が、解けた。


目の前にいる人を思いっきり突き飛ばそうとしたがその前にすっと離れてしまった。


突き出した両手は空を切り宙ぶらりんになる。



「…わりぃ、悠。行こう」


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